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穴倉の墓所(後編) 語り:リック
2010-04-30 Fri 20:09
「退治しに来てやったぜ!緑の化け物ども!!」

 ハーロの突然の大声にゴブリン達がどよめいた。
 あいつだ、とでも言ったのだろうか?
 一匹のゴブリンがハーロを指差している。

「天知る地知る冒険者が知る。
 人々の亡骸を弄ぶその悪行、この世で悔やんでももう遅い!」

 ……ノリノリだな。ハーロの奴。 
 演出担当のセアルが満足そうに頷いている。
 っと、ゴブリンシャーマンの片割れが呪文を唱え始めた。 
 もう片方のゴブリンシャーマンが狂ったように杖を振り回して叫ぶ。
 あいつらをやっちまえ、ってとこかね。
  
「もどれ、ハーロ!」
「了解!」

 奥に下がって見えなくなったハーロを追いかけて
 ゴブリン達がこちらめがけて坂を駆け上がろうとする。
 まだまだ、まだまだ、もうちょっとひきつけて…。

「そろそろいいよね。《眠れ》!」

 連中が坂の半ばまで来たのを見計らって、
 坂上の壁に隠れるようにして待機していたサラの
 眠りの雲の呪文が先頭のゴブリン集団を捕らえた。
  
「ふごっ?」 

 突然の眠気にバランスを崩したゴブリン達が
 後続の他の仲間も巻き添えに転がり落ちていく。
 気絶でもしたのか、下敷きになった数匹はそのまま動かない。
 って、のんきに解説してる場合じゃないか。俺も準備しないと。

「ゴブリンシャーマン達、坂道に入りましたよ!」
「分かってる!」

 秘密兵器は重たい。だからこそ効果があるのだが。
 
「兄ちゃん達、先にやるね」

 ハーロが押しているのは一抱えもある大きな丸石。
 あっちのが重たかった気がするんだが。馬鹿力め。 
 ごろんごろんと坂道を転がっていく石が
 他のゴブリンを跳ね飛ばしシャーマンを直撃する。

「駄目押しっと」

 フィリオンと二人がかりで、秘密兵器を転がり落とす。
 ゴロゴロと転がっていくのは束ねた丸太だ。6本はあるだろうか。
 どういうわけか、南側の通路の先に転がっていた。
 恐らくは、この洞窟の古い入り口の落盤と関係があるのだろう。
 が、それは今を生きる俺達には関係ない。
 俺達にとって重要なのは生き延びるために役に立つか、だ。
 急な坂道の勢いに、結束していた腐った紐はあっさりと切れた。
 丸太は互いにぶつかりあいながらゴブリン達を飲み込んでいく。
 下の広場一面にもうもうと土煙がたった。
 万が一魔法の矢でも飛んで来たらたまらない。
 坂の上の壁際に隠れるようにして、武器に手をやる、が。 

「終わった、かな?」

 幸いにも土煙が収まった時、戦えるゴブリンはいなくなっていた。
 足を折った者、意識をなくした者、壁際にうずくまる親子。

「あとはやろう」

 フィリオンが武器を抜いた。ここから先は汚れ仕事になる。

「わりぃ、次回は俺がやる」

 あまり、やりたい仕事じゃないけどな。
 こうして、綺麗なやり方ではなかったかもしれないが、
 俺達は無事にゴブリン討伐を終わらせた。

 となると。

 次はお楽しみの戦利品探しである。

「こっちのシャーマンは太陽石もってら。あと50SP」

 こんな言い方をしては何だが、戦利品は勝者の特権らしい。
 たとえそれが垢だらけの小銭でも。

「で、こっちはコカの葉と…鐘か?」
「調教用のものですね、確か」

 ましてやゴブリン肌でほっかほかな薬草でも、
 戦利品は戦利品なのである。
 
「そっちの話し合いは終わったかー?」 
「うん。一応…でも、本当に大丈夫なの?フィリオン」

 サラとフィリオンは水の流れの先から何かを感じ取ったらしい。
 魔力とかそういうものは、俺にはいまいちわからない世界だ。
 
「大丈夫だ。それに血を洗い落としたい」
「返り血、随分と浴びてますしね」
「じゃ、武器の代わりにこれもっていって。
 そっちだって武器もってたら浮上しにくいでしょ」

 サラが取り出したのはお土産の呪符の束。
 濡れないように防水対策を施し箱に入れて渡す。

「フィリオン様、気をつけて!」

 軽く手を振ったフィリオンが水の底へと沈んでいく。
 透明な水も深く潜られると暗く何も見えなくなる。

「マリスとハーロはここでフィリオンの様子を見ていてね」
「俺達は?」
「奥を調べておきましょ。すぐ帰れるように」
「まあ、一晩過ごしたい場所ではありませんしね」
「分かりました。フィリオン様は任せてください。そちらこそ気をつけて」
「まあ、そう深くはなさそうだし。だいじょうぶだいじょう」

 ぶ、と言いながらも奥を覗き込んだサラの動きが止まる。
 駆け寄ると金色の瞳が三対、暗がりにきらりと輝いた。
 

************************************


「はぁ…空が青いねぇ…」

 依頼は無事に終わった。 
 探索の結果、謎の杖や太陽石などなかなかいいものも手に入ったし、
 宝箱にあった手記を譲る事で呪文書+300SPのボーナスを得た。
 その呪文書と杖に関しては途中で宿を取ったコルキアスの街の老司祭が
 何やら懐かしがりながら高値で買い取ってくれた。
 うん、報酬的には言う事ない。
 で…なんでこんなおまけまでついてくるんだ?

「バウッ!」

 こっちが足を速めてもぱたぱたとついてくる。
 しかも思いっきり尻尾振りながら。畜生。
 仕方なく立ち止まると、きらきらした目で見上げてくる。
 何か構ってくれるのを待っているような犬のような仕草。でもこいつは。

「ほら。ちょっとは構ってあげなさいよ。待ってるじゃない」
「お前なぁ、こいつらは狼なんだぞ?」

 そう。ゴブリンが手懐けていた筈の狼3匹をなぜか俺達はつれていた。
 戦闘用と見るには甘え上手なので愛玩用だろうか?
 特にリーダーらしいジャックが俺からまとわりついて離れようとしない。
 まあ、別に動物は嫌いじゃないんだが。

「意外とすべすべしてますね。何だか大きなぬいぐるみみたいです」
「お手。お手だってば。そこまで躾けられてはないのかな?」
「ジャック君以外は名前も付けなきゃね。まだ決まってなかったみたいだし」

 サラ達は今日も彼らに夢中だ。 
 この数日間、毎日のように似たようなやり取りをしている。 

「で、どうするんだよ。こいつらは。後二日もすればリューンだぞ」  
「それは勿論貴方が鐘を鳴らして名を呼んだんですからね。最後まで責任取らないと」
「こうなると知ってたらやらなかったよ!
 それにそもそもお前が狼の手懐け方なんて教えるからだろうが」
「私は狼が喜ぶポイントと主である事を認識させるコツを教えただけですよ。
 あの村で飼ってもらうのは…流石に強く出られませんでしたしね。
 鳥等ならともかく野生動物はなかなか街中や遺跡では呼べませんし、
 笛吹きの歌の使い勝手が上がって私はありがたいですよ?」
「だったら初めから自分で飼え!」
「とんでもない!冗談じゃありませんよ。
 狼の匂いなんてつけてたら他の獣が来にくいじゃないですか」

 黙ったままだがフィリオンも反対ではないらしい。俺だけかよ反対は。
 その間もジャックは俺にじゃれてくる。
 背伸びしてまでせがむので仕方なくがしがしと撫でる。

「…一匹だけだからな。飼うのは」
「まあ、ジャック君以外は冒険に連れて行くのは無理そうよね。
 せめて危ない時は逃げてくれる位賢くないと」
「狼はきちんと躾けると野外活動の手助けもしてくれますからね。
 上手くすれば将来有望かもしれませんよ」
「そうなんだ。がんばってね、リック」

 飼い主やっぱり俺決定か…もう何も言う気がしないけど。

「だって一番なついてるんだもの。
 私達の手からじゃ、まだご飯も食べてくれないし」
「……餌の調達や散歩はお前らもやるんだぞ。共同責任だからな」
「はいはい」

 6人と3匹でリューンへの道を歩む。
 冬だってのに昨晩は野宿だったし、いい加減ベッドが恋しい。
 行きに通った村がもうすぐだったと思うのだが…。

「遊びすぎで行きよりも遅れてるんじゃないか?」
「そ、そんな事は…ないわよ。…ちょっとしか」 
「ああ、あれじゃないですか?屋根が見えますよ」

 前方に見覚えのある家々の影。
 視線の先にあるのはとても小さな村だ。
 かつては鉱山で賑わった時期もあったらしいが
 廃坑になってからは寂れ行く一方らしい。

「野宿しないですむわね。じゃ、今宵はあそこに泊まりましょう!」

 夕方というにはまだ早い。
 が、次の村まではまだ遠いから、誰も反対はしなかった。
 村の名はヒバリ村。
 この夜に待ち構えている出来事を、俺達はまだ知る由もなかった。


************************************

まずは冒頭のお土産のご紹介です。

シナリオ名 :隠者の庵
製作者 :Fuckin'S2002様
入手場所 :【グリモワール・カードワース】

依頼料:+300SP
合計所持金:+300SP

入手アイテム:識者の棒杖、解読の巻物→親父(カード置き場)経由サラたちの荷物袋へ

シナリオ名 :自由都市グラード
製作者 :F太様
入手場所 :蒼いページ

出費:-300SP(呪符の代金)
合計所持金:0SP

入手アイテム:破魔の呪符4枚、破縛の呪符4枚
   封言の呪符2枚、守護人の呪符2枚→親父(カード置き場)経由サラたちの荷物袋へ

こちらが本筋のシナリオの方になります。

シナリオ名 :穴倉の墓所
製作者 :SIG様
入手場所 :Vector

依頼料:+900SP
その他の収入:+2100SP 
探索にて→100SP
墓守の杖売却→1000SP
技能カード『慎ましき祈り』売却→1000SP
合計所持金:4100SP
使用アイテム:破魔の呪符1枚
入手アイテム:コカの葉、太陽石→荷物袋へ
クーポン:アレッジ村の妖魔退治(+1)

突然ですが、探索シナリオ大好きです。
探索シナリオをやるととにかく手に入るアイテムを集めたくなります。
なのでこういうシナリオは大好きです。
特にジャック君関連のシーン、かなり好きかも。
しかし…探索シナリオで特に必要になるのがいろんなキーコード。
サラ達の持ってるお金だと、必要な分がそろえられなかったので
今回は冒頭に隠者の庵やグラードに関わる話も入れてみました。
ただ、うちのメンバーが行くというのはあまり思いつけなかったので
サラの父や親父が昔隠者と会った事があるって感じにしましたが。
名前:サラの父、若い頃の親父、親父の仲間で
隠者の庵にいかせるあたり、微妙に凝り性です。
だからどうしたって話ですが。
最後になりましたが、どのシナリオでもそうですが、
作者の皆さんに謹んで感謝を申し上げます。
読んだ方が満足できる中身になっていれば幸いです。
まだやってない方は、興味ができたらやってみてくださいねー♪
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