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PC5:フィリオン
2010-04-05 Mon 03:10
 そこには絢爛豪華な調度品が並んでいた。
 やや遅れて姿を現した外交官は、慇懃に礼をする。

「これはこれは、よくいらっしゃいました。サー・フィルディオン」
「そんなに畏まらないで下さい。連絡はきているのでしょう?
 今の私は国外追放を言い渡された一人の罪人に過ぎません。
 ここに通されたのも分不相応な位ですから。
 今は…フィリオンと呼んでください。それが、今の私の名前です」

 こんな状況だというのに冷静な顔を崩さない若い客人に外交官は心の中で嘆息する。

(かつて神童と呼ばれ将来を嘱望された者が…ここまで落ちぶれるとは…)

 あまりにも惜しい人材の損失。しかし彼らの王はまだ気付いてはいないだろう。
 …ある日、本国の王家秘蔵の物品のみを集めた宝物庫が何者かに荒らされた。
 そして若くして警備の責任者を任されていたのは目の前にいる彼だった。
 王自らが下した罰はすべての地位、名誉を奪っての追放令。 
 ただし…

「盗まれたとされる宝玉ですが、リューンにはまだ…」

 その言葉に静かに青年が頷く。
『宝玉を奪回できたなら、国外追放を解き元の身分を返す…』
 王のその言葉だけをよすがに、彼は各地を回りやすい冒険者という道を選ぶらしい。
 外交官はせめてもと地図を開き、各国の様子を彼に教える。
 自分の知識が彼の今後に役に立つ事を祈って。
 そうしている内に、気がつけば日はだんだんと傾き始めていた。

「おや、いつのまにかこんな時間ですね。よかったら午後のお茶でも…」
「いえ、連れを待たせているから心配です」

 宝玉を取り返すまで、もうここに来る事はないでしょう。
 最後にそう告げて彼は席を立つ。

「あの…貴方は本当にご存知ではないのですか?王が…」
「それ以上は…言ってはなりません。どうぞ恙無く日々をお過ごしください」

 青年は静かに首を振って部屋を出て行った。
 やはり彼は知っているのだ。今、宝玉がどこにあるかを…。
 かつての王は王太子だった我が子と彼を常に比べて嘆き、
 その崩御により跡を継いだ新王は常に比較対象だった彼を憎んでいた。
 それはある程度の地位にある者は皆が知る事実。
 おそらく、追放された彼には決して届かない場所に宝玉は今もあるはずだ。

(神よ…せめて彼の未来に新たな希望があらん事を…)
 
 残された外交官は、そっと十字を切り彼の行く末を祈った。

************************************

フィリオン


フィリオン   勇将型

高貴の出   都会育ち   厚き信仰
誠実     冷静沈着   秩序派
保守派    勤勉     上品
硬派     お人好し   愛に生きる

所持スキル:なし

顔絵はそらたま。の古森様の作品です。

数ヶ月前までは海の向こうの小国のエリート騎士でしたが、
宝物盗難の責任を負わされて国を追い出されました。
己の人生や体に刻み込まれてる騎士としての生き方に疑問を感じており、
冒険者になってからは無口なぶっきらぼうを装っています。
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